店舗サイネージ広告、露出人数と注目人数は何が違うのか
リアル店舗の広告効果を露出人数で数える場合と注目人数で数える場合で何が変わるのか、注目をどう判定するのかをまとめました。

店舗内のデジタルサイネージ広告の効果を尋ねると、たいていは1日の通行量が返ってきます。画面の前を行き交った人の数、つまり露出人数です。オンライン広告はインプレッションとクリックを分けて数えますが、リアル店舗の広告はまだ露出と注目を区別せずに数えています。
この記事では、露出人数と注目人数の違い、注目の判定方法、そしてその数字で何を変えられるのかを整理します。
露出人数だけでは何が見えないのか
露出人数は画面の近くを行き交った人の数です。その人が画面を見たかどうかとは関係がありません。同じ1,000人が行き交っても、画面の位置や高さ、クリエイティブによって注目人数は大きく変わります。露出人数だけでは、この差が見えません。
- 広告主:どの店舗、どの時間帯の枠が実際に注目されたのか比べられません
- 媒体を運営する小売企業:注目を集める画面とそうでない画面を同じ基準で販売することになります
- クリエイティブを作る側:どの映像が視線をとらえたのか分からず、次の制作に生かす根拠がありません
注目はどう判定するのか
注目人数は、画面の方へ視線を向け、とどまった人の数です。判定には人の姿勢と頭・視線の向きを使います。顔がカメラに映りにくい横や後ろの角度でも、全身の3D姿勢から視線の向きを推定します。
この計算はサーバーではなく、画面の近くに設置する小型の機器で行います。
映像はその機器で処理し、サーバーには匿名の集計データだけを送る設計です。性別・年代は個人を特定する情報ではなく、集計用の推定値です。
露出から滞在まで5段階で数えます
注目人数を数えて終わりではありません。露出から店内での滞在までを段階に分けて数えます。どの段階で人が離れているかが分かれば、何を直すべきかも見えてきます。

- 露出 (Pass):画面の近くを行き交った人。すべての比率の基準になります
- 認知 (Glance):視線が画面の方へ向いた人。認知率は認知 ÷ 露出です
- 注目 (Attention):歩く速度を落とす、または立ち止まって視線がとどまった人。とどまる時間の基準は現場ごとに決めます。注目率は注目 ÷ 認知です
- 入店 (Entrance):店舗やエリアの中に入った人。入店率は入店 ÷ 注目です
- 滞在 (Dwell):エリア内にとどまった時間
この数字で何を変えられるのか
- 枠を注目人数で説明できます。 広告主に露出人数だけでなく注目人数を根拠に枠を提案できます
- 画面の位置を見直せます。 露出人数は多いのに認知率が低い場合は、クリエイティブより先に画面の位置や高さを疑ってみる価値があります
- クリエイティブを比べられます。 認知はされているのに注目率が低いなら、クリエイティブが視線をとらえきれていません。クリエイティブ別の注目を比べ、より注目される素材を多く流せます
よくある質問
露出人数はもう必要ないのですか
必要です。露出人数はすべての比率の基準です。ただしそれだけでは広告が注目されたかどうか分からないため、注目人数と合わせて見ます。
カメラで個人を特定しますか
しません。元の映像が現場の外に出ない設計で、サーバーには何人に露出し、何人が注目したかといった匿名の集計だけを送ります。特定の個人を識別したり、再来店を追跡したりはしません。
すでに設置済みのサイネージでも使えますか
使えます。既存の画面の近くにカメラと小型の分析機器を設置して計測します。
広告主にとって大切なのは、何人に露出したかよりも何人が注目したかです。リアル店舗の広告も、その数字で語れるようになります。